胆石の手術

手術には2通りあります。開腹手術と腹腔鏡下胆のう摘出術です。どちらにするかは症状、体の状態、および安全性を考慮して選択されます。手術をする場合は、事前に腹部の画像検査だけでなく、心肺、腎臓、肝臓などの機能状態を検査して入院のうえ手術となります。

胆石の手術(詳細)

開腹手術

開腹手術を選択する場合は、腹部の手術歴がある人、妊婦、胆のう炎を発症している人、肝硬変の合併症がある人、心肺機能が弱い人などが対象になります。いずれも腹腔鏡を差し込むことによって出血したり容態が急変したりする可能性がある人に対しては、容易に止血などの処理ができるようにするためで、視認性が高いという点で安全ということになります。

開腹する場合にも3種類の切開方法(正中切開、季肋下切開、傍腹直筋切開)があります。正中切開は肋骨の下辺りから臍の下辺りまでを縦に切開します。この方法は縫合部分が治癒するのに時間がかかるだけでなく手術跡が目立つということがあげられます。

季肋下切開(きろっかせっかい)は、肋骨の最下部に沿って切開します。一般的な切開方法で傷口が目立たない、術後の癒着が起こりにくいなどの利点があります。傍腹直筋切開は胆のうの摘出位置にあわせて 5〜10cm程度切開する方法です。

腹腔鏡下胆のう摘出術

腹腔鏡下胆のう摘出術は、身体を切開する部分が最小限に抑えられること、および入院から退院までの期間が5日程度で短期間に元の生活に復帰できることです。

手術は臍の下辺りに1つ(腹腔鏡用)、肋骨の下辺りに3つ(手術器具挿入用)の合計4箇所に5〜10mm程度の穴を開けます。それぞれの穴に器具を挿入し腹腔鏡で状態を確認しながら摘出手術を行います。また手術中は臍の下の穴から炭酸ガスを注入するため心肺を圧迫することになり心肺機能が弱い人は影響がでる可能性があります。

胆石イメージ

手術後と注意

手術は開腹手術と腹腔鏡下手術がありますが、手術から退院までの期間にはその方法によって時間に差があります。開腹手術の場合は、通常1〜2週間かかりますが、その範囲によってはさらに長期化する可能性もあります。

一方腹腔鏡下手術の場合は翌日から普通に食事したりトイレへ行ったりと傷口が小さいため5日程度で退院することができます。

退院後は、復帰をあせらず自宅でゆっくりと過ごし、体力を回復させることが重要です。食事の摂取には低脂肪を心がけ、入浴は縫合部分がしっかり癒着するまでシャワーのみにしたり、アルコール摂取は深酒を抑えることが必要です。

また適度な運動も腹筋を酷使するようなことは避け、適度な散歩や軽めの運動をするようにし、ゆっくりしたペースで復帰に向けて身体を調整します。また退院後の検査では経過が良好であれば半年から1年に1回程度の経過観察で様子を診ます。

しかし手術によってさまざま症状や合併症を発症する可能性があるため注意が必要です。特に発熱、腹痛、傷口の出血などです。発熱は、術後に微熱はありますが数日して高熱を発症する場合は合併症の可能性があるためすぐに受診が必要です。

腹痛は、胆管損傷、癒着による腸閉塞、消化管穿孔・腹腔内出血、膵液瘻(すいえきろう)などの可能性があります。胆管損傷は、腹腔鏡下手術によって縫合が不十分な場合に起こります。この場合は開腹手術により再縫合が必要です。

癒着による腸閉塞は、長期間経過しないと症状を発症しない場合があります。日常生活で便秘にならないようにします。消化管穿孔・腹腔内出血は、切除や縫合箇所からの出血で再手術による止血処理が必要です。膵液瘻は、膵管から膵液が漏れ出す症状で、膵液をドレナージ管で体外に排出し絶食することになります。

傷口の出血は、縫合部分が感染した場合に発症します。抗生物質などで対処しますが、傷口をいつも清潔に保ち腹筋に負荷がかからないような日常生活を過ごすことが必要です。

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